Diary

No.164

mio
ケインの話、さわりの部分だけのっけます。
多分ここはこの後も手を入れることはないと思うので。
この後はしばらくお時間いただきます💦


--Uが終わったそのあとで おまけ--
『君が笑ってくれるなら』(1)

 ふいに頭の中の霧が晴れた。
 目の前にはマリアの顔。驚いてこちらを見ているその顔に徐々に浮かんでくるのは戸惑いと疑問と哀しみと。
 マリア。何故泣いてるの? 
 僕は君にそんな顔をさせたくなかったんだ。あの幼い日からずっと、君にそんな顔をさせないように、いつも笑っていられるように、ずっとずっと君を守ると誓っていたのに。
 でも。
 靄に覆われた記憶の中に点々と浮かんでくる自分ではない自分の行動。
 ああそうか。僕のせいなんだ。僕が君を悲しませているんだ。
 それなら簡単だ。君にそんな顔をさせてしまった僕が消えてしまえば、きっと君はまた笑ってくれる。
 それが僕でない誰かに向けた笑顔であっても構わない。
 君が笑っていてくれるのならそれだけでいい。
 だから。
 僕は銃口を自分に向けた。引き金に指をかける。そして…………。

つづく

たたむ

駄文

Powered by てがろぐ Ver 4.5.0.